2014年04月02日

雨夜娘寝心

昔々、ある国に王子さまがおりましたDating Service
 王子さまも年頃で、そろそろ、お妃を迎えたいと思いました。
 けれど王子さまにふさわしいお妃は、本物の完全なお姫さまでなくてはなりません。
 そこで王子さまは、世界中を旅して回り、どこから見ても完全なお姫さまを探しました。
 ところがどのお姫さまも、美人でなかったり、品がなかったりして、どうしても王子さまのお眼鏡にかないません。
 王子さまはがっかりして国へ戻ると、すっかり気持ちが沈んでしまいました。
 そんなある夜の事、ひどい嵐の中を誰かが訪ねてきました。
 城の門を開けると、雨にぐっしょり濡れた一人の娘が立っていました。
 「私は王子さまがお探しになっている、本物の姫です」
 娘がそう言うので、その夜は城に泊めてやることにしました。
 「本当のお姫さまかどうかは、すぐに分かる事ですよ」
 王子さまのお母さんはそう言うと、娘のベッドにちょっとした工夫をしました。
 まず一粒のエンドウ豆を置き、その上に敷布団を二十枚も重ねて、さらに二十枚の羽根布団をかけた上に娘を寝かせたのです。
 次の朝、お母さんは娘に、ベッドの寝心地はどうだったかと尋ねました。
 すると娘は、眠そうな目をこすりながら、
 「せっかくのおもてなしですが、寝心地が悪くて少しも眠れませんでしたわ」と、答えたのです。


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